341:年末スペシャル ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/25(日) 20:59:57.12 ID:GEEMDRZko
「いや、でも世の中悪い奴も多いからな。警戒したほうがいいだろうよ」
「そう、なのかな」
「だけどよ、悪いやつも多いけど、いいやつも多いんだ。田井中みたいに。そう思うと少しは安心だろ
う?」
「そうだね」
「あのよ……」
「なに?」
「まあもうし、田井中とかがいないとき、困ったことがあったら」
「え?」
「俺が助けてやるよ。できることなら」
「……!」
「べ、勉強教えてもらった礼もあるからな。俺は、借りは作らん主義だし」
「播磨くん……」
「ん?」
「ありが――」
バタンッ!!
その時、急にドアが開いてプラスチックのコップを手に持った母が倒れこんできた。
「ママ!?」
どう見ても、盗み聞きをしていた姿である。
だが、
「播磨くん」
「え、はい」
娘は怒り心頭だが、母は動じる素振りもない。
「澪をよろしく頼む」
そう言うと、澪の母は親指を立て、軽く片目を閉じた。
つづく
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