345:年末スペシャル ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/25(日) 21:05:17.33 ID:GEEMDRZko
「播磨くん?」
「うおっ!」
「どうした」
「いや」
目の前に、教科書やノートを抱えた秋山澪の姿があった。
「それより、次の授業は教室移動だぞ」
「そうか」
「あの……、一緒に行かないか」
「ん? 田井中は?」
「律は選択している授業が違う」
「お、そうか。わかった」
ここで澪に対する態度を変えたら、周りから露骨に怪しまれてしまう。
そう思った播磨は、努めて平静に、いつも通り行動することにした。
それでも頭の中では、事態の打開策を練る。
(女子は女子で、情報のネットワークみたいなものを持ってるはずだ。
そこに俺のような男子生徒は割って入れねェ。
ということは、この噂の“根本”を、誰かに切ってもらう必要がある)
播磨にしては珍しくまともなことを考える。
(だとしたら秋山はダメだ。噂の張本人だし、何より性格が控えめすぎる)
「ん? どうした。私の顔に、何かついてる?」澪はそう言って顔を伏せる。
「ああ、いや」
(となれば、頼める人間は一人しかいねェ)
播磨は、一人の女子生徒の顔を思い浮かべた。
*
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