425: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/30(金) 18:35:23.73 ID:1r0Rv1RGo
おしぼりで手を拭きながら播磨は礼を言う。
「詢子さん、会社の若い衆ですか?」と、店主。
「違うわよ」
「でしたら親戚とか?」
「正解は、私の義理の息子」
「ぶっ!」
思わずお茶を吹き出しそうになるのを我慢する播磨。そして、口のまわりの茶をふき取った。
「大丈夫かい、兄さん。ほれ、おしぼりもうひとつ」
「あ、ありがとうっす」
顔に似合わず気遣いのできる店主に礼を言い、播磨は新しいおしぼりで口のまわりをもう一度拭く。
「へえ、でもまどかちゃんまだ中学生でしょう?」と、店主は言った。
「あの子も結構気に入ってるみたいだからさ」
「……」
播磨は二人の会話には、特に何も言わないことにする。また吹き出してしまいそうだったから。
「いやあ、最近の中学生は進んでるねえ。でも、こんだけ立派な男なら、安心だね」
「そうなの。あたしの旦那にほしいくらい」
「へえ、親子で男の取り合いなんて」
「あら、あたしはまだまだ現役よ」
「いやあ、こりゃ参った」
「……もう勘弁してください」
店主と詢子の会話についていけない播磨は、たまらず言った。
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