426: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/30(金) 18:36:46.64 ID:1r0Rv1RGo
「ふふ、ちょっとからかっただけだよ」
そう言って詢子はグラスの中のビールを飲み干す。
「で、相談したいことってなんだい?」
「実は人との付き合いについてなんっすけど」
「付き合い?」
「その、相性が悪い人とかいるじゃないっすか。まあ、人によってはすぐに仲良くなれる
やつもいると思うんっすけど」
「まどかとあなたみたいに?」
「あ、いや……」
「ふふ、冗談よ。それで」
「詢子さんなら、仕事でいろんな人と付き合ってると思うんですけど、中にはこの人とは
合わないなって、いう人もいると思うんですけど」
「そうね」
「でも、仕事だったら、そういう人とも付き合わなきゃならないわけじゃないっすか。
そんなとき、どういう接しているのかなと思って」
「どう接する、というのは?」
「仕事には生活がかかっているわけだから、信用がないとダメなわけでしょう?
その仲の悪い人相手でも、信用されるにはどうしたらいいのかと思って」
「そういうのは、私じゃなくて詐欺師の人とかに聞いたらどう? あいつらは人に信用されるのが
仕事みたいなものだし」
「え? 詐欺師の人はちょっと。聞きに行ったらそのまま騙されそうで」
「フフ、冗談だよ。そうだね、確かに仕事上では嫌な奴と付き合わないといけないこともあるよ。
でもね、拳児くん」
「はい」
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