443: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/31(土) 16:43:12.08 ID:f3g4B3n7o
その日の夜。土曜日だというのに、相変わらず彼女の母親は帰ってこない。
どうせ男の家にでも行っているのだろう。
隠しているつもりでも、娘の彼女にはそれがわかる。
「そろそろ出るかな」
食べかけの惣菜弁当を残し、彼女はマンションを出る。
「さやかちゃん」
ふと、聞き覚えのある声がした。
「まどか……」
同級生の鹿目まどかである。
「どうしたの、こんな夜遅く」
「さやかちゃん、本当に魔女を狩りに行くの?」
「そうだよ。魔女を狩らないと生きていけないからね」
「それじゃあ、私も一緒に行くよ」
「え? 危ないよ」
「さやかちゃんが一人で行くほうが危ないって。何かあっても助けが呼べないし」
「……」
一人で戦うことの怖さは、さやかも十分承知している。
自分の目の前で、先輩の魔法少女が殺されたのだから。
「わかった。でも、危なくなったらすぐに逃げるんだよ」
「うん」
「でも、家の人とかは大丈夫?」
「ティヒヒ、抜けてきちゃった」
「……」
なるべく早く終わらそう。さやかはそう思った。
*
702Res/519.76 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。