496: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/04(水) 19:53:30.90 ID:AxuxTz+Ao
「どうした。まどか」
「さやかちゃん、近くにいるよ」
「なに? 見えたのか?」
「ううん、見えないよ。でもわかるの。私には」
「まどか」
「こっち!」
「お、オウ」
まどかに引っ張られるようにして、播磨は公園の奥へと入って行った。
見滝原こども公園は、いつも播磨が利用している公園ほど大きくはなかったけれど、
木々が多く、外灯が少ないためか、一層暗く見えた。
(不気味な雰囲気だ)
播磨がそう感じたのは、暗さだけが原因でもないようだ。
公園の中央には、開けた場所がある。
ボール遊びなどができる場所だろうか。
柔らかい芝生の上に足を踏み入れると、その中央に二つの影が見えた。
「おお、遅かったじゃねえか」
そう言ったのは、片一方の影。
「……」
もう一つの影は、何も言わず動かない。まるでマネキンか案山子のようだ。
「あれ、が……」
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