501: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/04(水) 19:58:06.02 ID:AxuxTz+Ao
どうやら足を斬られたらしい。しかし、すぐに体勢を立て直す。
「まだまだ!」
杏子は、先ほどまで使っていた槍を分解する。槍の節と節が分離して、
その間を鎖でつないでいた。まるでヌンチャクのように槍を扱う杏子。
「どりゃ!」
今度は杏子の槍の先がさやかの腕を斬る。
肩、首筋、そして脇腹。
少しずつであるけれど、徐々にさやかの身体にダメージを与えていく杏子。
しかし、それと同時にさやかの傷がふさがっていくのが見えた。
「超回復か。だがどれくらい持つかな」
槍を結合させ、再び元の形に戻した杏子は構える。
「……!」
「遊びは……、終わりだ」
先ほどまでの、笑みを交えたしゃべり方とは一線を画する、冷たい氷のような声が闇に響く。
「時間がないのは、アタシもアンタも同じさね」
素早く側面に回り込む杏子。さやかはそれを迎え撃つ。
頭に響くような高い金属音。それと同時に、さやかの持つ拳が闇に消える。
すぐに新しい剣を作り出そうとするさやかだったが、その一瞬の間に杏子は距離を詰める。
さやかはバックステップで逃げようとするも間に合わない。
「終わりだ――」
一瞬で杏子の持つ槍の先端が、鋭い錐(きり)のように細く変化し、さやかの腹部に突き刺さる。
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