541: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/07(土) 16:20:07.78 ID:TtSXhkSbo
丘の上の公園。
見滝原を一望できるその場所に鹿目まどかはいた。
風は地上よりもはるかに強い。
彼女の目線の先には巨大な“負の感情”の塊が見える。
普通の人間には視認できないであろうそれは、一部で“魔女”と呼ばれるものだ。
「イーッヒッヒッヒッヒ!!」
大きな笑い声が嵐とともに空に響く。
「っく!」
一層強くなる風に、彼女の着ていたレインコートはすでに用をなさなくなっていた。
ここまで来るのに逡巡がなかったわけではない。
道中でも色々なことを考えた。
家族のこと、友人のこと。そして何より――
「拳児くん……」
恐らく、自分が魔法少女になることを強硬に反対するであろう男性。
そして何より、今の彼女にとっての最愛の相手でもある。
魔女との距離が近くなる。
(やるしかない!)
彼女はついに決意する。
街を守るため、そして何より最愛に人を守るために。
《まどか、覚悟はできたかい?》
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