554: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/08(日) 20:02:52.09 ID:rjWT9VOTo
「その通り、今更よ。あなたと、まともに向き合ってこなかったんだもん」
「ふん」
「だからね」
「ん?」
「お友達からはじめない?」
「はい?」
「だから、私とあなたはお友達」
そう言うと母親は悪戯っぽく笑った。
「何言ってるのよ。家族でしょう?」
「家族の形なんて人それぞれなんだから。私は私のやり方で、作って行こうって思ったの」
「……そう」
不意にさやかは立ち上がる。
「どうしたの?」
「おなかすいた。朝ごはん、食べてなかったし」
「どこか食べに行く?」
「家で作るよ。最近、母さん外食ばっかりでしょう?」
「さやか、作れるの?」
「ちょっとは練習したんだよ?」
それは幼馴染の上条恭介に食べさせたいと思って練習した料理だった。
ただ、今はまた別の方向で役に立ちそうだ、と彼女は思う。
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