58: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/13(火) 19:30:10.19 ID:N5KukWiuo
夕焼けに染まる街を播磨は歩く。
夏も近づき日が長くなってきたといっても、暗くなるのはそこまで遅くはない。
その日、週刊ジンマガの発売日であることに彼は気づいた。
「たまには本屋にでも寄ってみるか」
そう思い、彼は駅前のショッピングモールに足を運ぶ。
あそこに行けば大抵の店はあるのだ。無論、書店もある。
言うまでもなく、彼はあまり読書をするタイプの人間ではないのだが漫画は好きである。
小さい頃からよく漫画を読んでおり、自分で描いたりもしていた。
いつしかそういうこともしなくなったけれど、たまに読む漫画は彼にとって慣れない土地での
ストレスを軽減する良い方法でもある。
「新刊、色々出てんな」
平積みにされた漫画の単行本を見ながら、人気の漫画をチェックする播磨。
金があれば片っ端から買っていきたいところだが、生憎彼のバイト代には限界がある。
「お、こりゃあ二条丈の新刊か」
ふと、手を伸ばした時、同じように手を伸ばした誰かの手と当たる。
まるで漫画のような状況だ。
「あ、すいません」
「いや、別に……」
素早く手を引っ込め、隣にいた人物の顔を見る。
「お」
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