67: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/13(火) 19:40:37.32 ID:N5KukWiuo
「私は、拳児くんが急にいなくなったら寂しいと思う……」
ふと、消え入りそうな声で彼女は言った。
ここで曖昧な答えをするのは男じゃない。
そう思った播磨は意を決する。
「俺だって、まどかにはずっといて欲しいと思ってる」
「え?」
「折角知り合いになれたのに、急にいなくなったら寂しいじゃねェか」
「拳児くん」
先ほどまで立ち止まっていたまどかが、急に走り出した。
「おい、まどか」
そして、しばらく走ってから再び立ち止まる。
「拳児くん」
「ん」
「ありがとう」
彼女は太陽を背にしていたため、逆光になってその表情は暗くてよく見えなかったけれども、
多分笑顔で言っているのだろう、と播磨は思った。
つづく
702Res/519.76 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。