過去ログ - 勇者「パーティーにまともな奴がいない……」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)
[saga]
2012/02/04(土) 21:59:21.03 ID:5PcW49HQ0
その瞬間、弓兵の放った五本の矢がガスに引火したかのように爆破する。
一本一本が誘爆し、爆弾と同等、それ以上の威力を生み出す。
爆発は容赦なく殺し屋を呑みこんだ。
異様な熱風が辺りを通り抜けていく。
殺し屋がいた場所は焦土と化し、ちらほら地面が燃えている。
弓兵はゆっくり立ち上がり、照度を眺める。
殺し屋は燃え尽きたのだろう。
弓兵は弓をしまい、その場から立ち去ろうとする。
「だからお前は行っちゃダメだって言っただろ」
だが殺し屋焦土の上に立っていた。
服は所々黒く焦げ、体にも軽傷とはいえない火傷がいくつもある。
右手はだらりと下がり、ほとんど動いていない。
しかし、殺し屋は確かにそこに立っていた。
「まさか魔法を使ってくるなんてね、全然予想してなかったよ」
「魔法が使えないなんて言ってないだろ」
殺し屋はその言葉に笑った。
血に塗れた真っ赤な笑顔。
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