過去ログ - 男「調教ゲーは楽しいなぁ。」シコシコ
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210:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/15(木) 00:23:29.84 ID:CwRpScsL0
夕方。
俺は冷や汗をたらし、震える手で携帯を持つ。
これしか方法は無い、無いのだ。自分にそう言い聞かせながら。
メールの画面に映し出される差出人は「女子」。
その内容は「土日に二人だけで、温泉旅館に行かないか」というものだった。
以下略



211:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/15(木) 00:24:25.23 ID:CwRpScsL0
雪の降る空、揺れる鈍行列車の中。
向かい合わせに座り、男と女子は取り留めのない事を話していた。
アイツはああだ、あの先生はこうだ。
多少誇張した表現になりながら、お互いに笑い話をしあっている。
しかし、その表情は対照的だった。
以下略



212:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/15(木) 00:25:55.76 ID:CwRpScsL0
女子「わ、凄いよ主人公君!山のてっぺんに小さな旅館があるんだって!」

バス停の表示を見た女子は屈託のない声で男を呼ぶ。
男はああ、それが俺達が泊まる旅館だよ。とだけ返した。
山頂に向かうバスは二人だけを乗せて、暗く足場の悪い山道を登って行くのだった。
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213:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/15(木) 00:26:26.86 ID:CwRpScsL0
山頂の旅館に着いた途端、旅館の女将が玄関前まで来て二人に仰々しく一礼した。
小さな旅館だ、一人ひとりの顧客に行き届いたサービスをすることが経営方針なのだろう。
その後、案内された部屋は畳にして13畳。
高校生二人が泊まるには十分すぎる広さだ。
男と女子は荷物を置き、ひとまず夕飯を頼むことにした。


214:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/15(木) 00:27:53.74 ID:CwRpScsL0
女子「わぁ、美味しそうなお魚!ね、主人公君。私がー、食べさせてあげよっか!・・・なんちゃって!」

けらけらと女子は笑う。
男はやっとのことで笑顔を作り、それに答える。
そんな事が繰り返される奇妙な雰囲気の食事は、30分ほどで終わった。
以下略



215:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/15(木) 00:30:03.53 ID:CwRpScsL0
降りしきる雪の中、最早祈りの跡さえ残っていない廃寺。
腐り落ち、崩れかかった木材だけが二人の訪問を歓迎していた。
ぎぃ、ぎぃと唸る床の上を、重そうなバックを持った女子は鼻歌を歌いながら跳ねていく。
懐中電灯を持つ男はその後を照らしながら追い、暗い寺院内をどこまでもどこまでも奥へ進んでいくのだった。

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216:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/15(木) 00:31:00.70 ID:CwRpScsL0
本殿の奥には、ただ雪景色だけが広がっていた。
舞台と呼ばれる、崖にせり出した縁側のような部分。
そこがこの廃寺の最奥であった。
崖の落差はおよそ30メートルはあるだろう。いくら雪のクッションがあるとはいえ、その厚さは数センチだ。
もし落ちれば、ひとたまりもないだろう。
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217:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/15(木) 00:32:00.95 ID:CwRpScsL0
一歩一歩、俺は女子に近づく。
懐中電灯を消し、呼吸を整えながら。
収まらない心臓の動悸、全身を覆う悪寒。
生存本能が前に進む事を拒んでいる。アレに近づくことを拒んでいる。
だが俺は、進まなくてはいけない。
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218:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/15(木) 00:34:05.74 ID:CwRpScsL0
主人公が舞台に立った瞬間、女子は嗤った。
暗い欲望が満たされるときに自然と浮かぶ笑み。
それは、これ以上ない歪な笑みだった。
女子は男に走り寄る。そしてバックから素早く金槌を取り出すと、そのまま一呼吸の内に振り下ろした。

以下略



219:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/15(木) 00:36:57.99 ID:CwRpScsL0
女子から一定の距離をとった瞬間、男の後頭部に激痛が走った。
男の頭に金槌を当てることに失敗した女子は、男が後ろを見せる瞬間を狙って金槌を投げつけていたのだ。
ふらふらと崩れ落ちそうになりながら、暗い本堂へと必死に逃げる男。
それを追う女子の手にはバックから取り出した包丁が、雪明かりを反射して冷酷に輝いていた。
女子は迷うことなく、一直線に本堂にうっすらと見える人影に向かって走る。
以下略



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