過去ログ - 男「調教ゲーは楽しいなぁ。」シコシコ
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284:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga ]
2011/12/18(日) 15:16:52.54 ID:s8K41cg20
北欧の神は、いつだって我儘だ。
知を得るためならあらゆる所業も厭わない主神・オーディン。
友情に厚く、死の瞬間まで戦場を駆け抜けた戦神・トール。
自らの生を、世界の命運さえも気分一つで書き換えてしまう悪神・ロキ。
祈るべき神々は、善も悪も己の生き方を貫き死んだ。
以下略



285:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga ]
2011/12/18(日) 15:17:43.00 ID:s8K41cg20
私も、そんな生き方がしてみたかった。
だが生来気の弱い私は生き方を貫くなどという高尚な事は出来ず、ただ流れに乗って生きている。
いや、流れにすら乗れていないのだろう。
理解出来ない他人との意志の疎通を拒んだ私の口は、自然と閉ざされていった。
それを苦しいとも悲しいとも思わないが、一般常識からすれば私は寂しい人らしい。
以下略



286:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage]
2011/12/18(日) 15:18:40.59 ID:iJ5Og2xIO
あれ調教、?


287:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga ]
2011/12/18(日) 15:18:47.32 ID:s8K41cg20
図書館は、私の唯一の居場所。
教室には、私を嫌う人たちが居る。
彼女たちは私に悲鳴を上げさせようと、ありとあらゆる手段を尽くしてきた。
ある時は、ノートをグシャグシャに破かれた。
ある時は、バケツで汚水を被せられた。
以下略



288:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga ]
2011/12/18(日) 15:20:08.73 ID:s8K41cg20
家には、私を疎む母が居る。
他界した父の遺影に唾を吐きながら、私を罵った。
何故お前のような子供を産んでしまったのか。
どこかで野垂れ死んでしまえ。
きっと、私が出来損ないだから悪いのだろう。


289:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga ]
2011/12/18(日) 15:20:59.73 ID:s8K41cg20
だからこそ私は一人で、本を読んでいた。
本は私をいじめない。
本は私を罵らないから。
誰にも会わなくて済むように。
誰にも不快な思いをさせなくて済むように。
以下略



290:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga ]
2011/12/18(日) 15:23:12.59 ID:s8K41cg20
ガラリとスライド式のドアが開き、私に来客を知らせる。
珍しいな、こんな時間に。
大方課題の資料を探しに来た怠け者なんだろうけど。
大して興味をそそられなかった私は、本に意識を戻そうとする。
が、それは来客によって遮られた。
以下略



291:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga ]
2011/12/18(日) 15:23:50.78 ID:s8K41cg20
男「今日であれから一週間だろ?これ、返しに来たぜ。」

こちらに手に持った「さるでもわかるほくおうしんわ」の表紙を見せる男。
そうか、そういえばあれから一週間か。
男から本を受け取り、返却手続きを済ませようとする。
以下略



292:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga ]
2011/12/18(日) 15:24:20.49 ID:s8K41cg20
まぁ、お礼と言うからには貰わないと悪い。
私はそれを受け取り、一口飲んだ。
・・・美味しい。
読書によって疲れ切った脳に、ミルクティーのまろやかな甘さが染みわたる。
何故か急激に重くなる瞼の重圧に耐えきれずに、私の意識は途切れた。
以下略



293:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga ]
2011/12/18(日) 15:24:49.78 ID:s8K41cg20
月明かりが、静かに図書室を照らす。
重い瞼をやっとのことで開けた無口はある異常に気付いた。
目が、見えない?
そう。目を開けようが閉じようが、暗闇しか映らなかった。
顔をきつく縛る布の触感に気付いた無口はそれを外そうともがく。
以下略



294:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga ]
2011/12/18(日) 15:25:31.74 ID:s8K41cg20

それは残酷な、捕食者の声だった。
男が無口を縛り、拘束したのは明らかだ。
嗚呼、また私は誰かを不幸にしたのか。
無口の心を知ってか知らずか、男は続ける。
以下略



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