過去ログ - さやか「あたしってバカだから、さ」
↓ 1- 覧 板 20
1: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:38:13.22 ID:oOABIArw0
「はぁ……」
眩い日差し。
適度な陽気。
温度も湿度もちょうどいい。
「今日も空が蒼いねぇ……」
「まあ……さやかさんにしては珍しい科白ですわね」
「いや、それちょっとひどくない?」
天然か悪意か、恐らくは前者だろうが。
緑髪の少女、志筑仁美に釘を刺される。
彼女はいわゆるお嬢様で、なんというか浮世離れしているようなところがある。
そんなお嬢様と自分が仲良くしているというのもまた、妙な縁だと思うが。
「あら、そうでしたの?」
「おいおい……」
2: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:38:50.01 ID:oOABIArw0
言っているうち、たたた、と足音が聞こえる。
「……待ち人来たり、ですわね」
3: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:39:53.79 ID:oOABIArw0
「おー、リボン変えたんだ」
「……派手じゃない?」
4: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:40:49.83 ID:oOABIArw0
「ええい、とにかく行こ! 話し込んでちゃ遅刻しちゃうって!」
「わ、さやかちゃん待ってよー!」
5: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:41:27.22 ID:oOABIArw0
「あ、それじゃあ転校生紹介しまーす」
6: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:42:21.37 ID:oOABIArw0
まどかはどう思うか、と聞こうとすると。
「え……うそ、」
7: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:42:56.66 ID:oOABIArw0
がやがやと、先生の去った教室が一気に賑やかになった。
騒がしさの元は、勿論転校生の辺りから。
定番の質問責めにあっているのだろう。
8: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:43:37.28 ID:oOABIArw0
「保健室、ねぇ……そういうタマには見えないけど」
9: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:44:32.28 ID:oOABIArw0
あの転校生―――ほむらに見詰められる前から、まどかの様子は妙だった。
と、来れば、何らかの形で関わっているに違いない。
「仁美の言うとおり、幼馴染っていうオチかそれとも典型的な転校生パターンか……」
10: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:45:13.97 ID:oOABIArw0
11: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:46:09.28 ID:oOABIArw0
実際、あの転校生は妙にハイスペックだ。
授業中に当てられた問題は、まるで呼吸をするように解いていく。
体育でも華麗に優雅に、鮮やかな走り高跳びを披露してくれた。
12: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:46:52.45 ID:oOABIArw0
黙秘。
目はこちらに向けるものの、特に返事は無い。
「ぐぬぬ……ほらまどか、出番だよ!」
13: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:47:33.71 ID:oOABIArw0
「えー、それで暁美さんは……」
「ほむらでいいわ」
14: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:48:11.35 ID:oOABIArw0
「それにしちゃー、やけにまどかのこと気にしてない?」
「そうかしら……もしそうだとしたら、彼女が危なっかしいのが理由、かしらね」
15: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:48:56.09 ID:oOABIArw0
そうして、仁美からほむらに向き直る。
「で、放課後空いてる?」
16: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:49:27.68 ID:oOABIArw0
17: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:50:20.66 ID:oOABIArw0
それなりに仲良くやれているらしく、演歌のコーナーだろうか、そこでCDを見ていた。
とりあえず信頼できそうで良かった、と今更ながら思う。
見た目や頭、体力よりそっちが重要だろうが、後の祭りだ。
18: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:50:50.43 ID:oOABIArw0
声に振り返れば、まどかとほむらが既に近くまで来ていた。
「うーん、それがね……わたし、今日あんまりお金持ってなくて」
19: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:51:35.80 ID:oOABIArw0
「……別に、誘ってくれればいつでも付き合うわ」
「お、ホント!?」
20: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:52:16.96 ID:oOABIArw0
「くっ……追うわよ!」
「え、え……どういうこと!?」
21: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/12/18(日) 23:53:20.64 ID:oOABIArw0
「はぁ……はぁ……二人とも、速すぎ……」
ほむらはともかく、まどかもなかなか余裕そうなのは何故だろうか。
こういう妙な時に発揮される、火事場のなんとやらか。
464Res/255.94 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。