過去ログ - さやか「あたしってバカだから、さ」
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452: ◆h4ONJivhRc[saga]
2012/02/09(木) 22:17:10.46 ID:5aImPdL50
「諦めたからって誰も責めやしないよ……わざわざ殺したわけでもないでしょ」
直接手を下したのでなく、救うのを諦めたのだというのは、わかっていた。
意外とお人よしのほむらのことだから、中途半端に救おうとはしただろうけど。
邪魔だから、と直接殺したのなら責めることもあるだろう。
けれど、救えないものを救えなかったからといって、責められるものではない。
ほむらは、諦めたように小さく笑った。
そう―――たとえ多くの犠牲の上に今があるとしても。
ほむらがどれほどの死を見過ごしてきたとしても。
一人の少女に、生きてほしいと願うのは。
ただ一人を救いたいと、願うのは。
「あんたの願いは、間違いなんかじゃない」
どれほど血に濡れようと、汚れようと。
その希望が輝きを失うはずはないと。
「覚悟しなよ―――絶対に、あんたのことも救ってみせるから」
他の誰が否定しようと、自分はそれを守り抜く。
そう、とだけ呟きが返された。
口元は、少しだけ緩んでいた。
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