過去ログ - 美琴「触らないで!!」一方通行「・・・・・・」
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SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/19(月) 12:40:41.81 ID:2v+2XtbN0
美琴は呆けたように一方通行の顔を見る。
一方通行は自分から顔を背けていたが、それでもわかる。
耳までまっ赤に染まりきった表情。
これは、もしかして。
(・・・・・・?照れてる?)
そんな訳がない。だって相手は一万人以上の人間を殺してきた『怪物』。
人間らしい感情なんて、あるわけがないのに。
そう思って、しかしそれを疑問に思う。
本当に、そうなのだろうか、と。
(・・・・・・馬鹿なことを考えるのはやめよ)
美琴はため息をついた。どっちにしろ、人間らしい感情があったところで、罪が消えるわけではない。
冷たい壁に体重を預け、天井を見上げた。
建材などがつまれてはいるものの、基本的にこの部屋はすっからかんだ。
ふと、口に出してしまう。
「・・・・・・ねぇ」
「・・・・・・アン?」
「こんな感じの場所だった? ・・・・・・屋内の『実験』って』」
「・・・・・・あァ」
そう、と美琴は呟いた。そして、瞼を閉じる。
一方通行は思う。
この少女の目の裏側では、一体どんな悲惨な光景が浮かび上がっているのだろう、と。
打ち止めから聞いている。
超電磁砲が、とても『妹達』を大切にしていると。
そして、同時に罪悪感を深く抱えていると。
『お姉様はね、ミサカ達と遊ぶときね、すっごく愛しむような目を向けてくれるのってミサカはミサカは自慢してみたり!』
『・・・・・・でもね、同時に凄く、凄く悲しそうなんだって、ミサカはミサカはしょんぼりしてみる・・・・・・』
そして、こうも言った。
『お姉様にとって、ミサカ達の中で一番大切なのは、9982号なのかもしれないね・・・・・・ってミサカはミサカはちょっぴり寂し気にいってみたり』
一方通行はおそるおそる超電磁砲のほうへ視線を向ける。
と、彼は拍子抜けした。
(寝て、やがる・・・・・・)
宿敵の前で睡眠などと無防備な姿をとる彼女に呆れつつ、彼もまた瞼を閉じた。不思議なことに、眠気までしてくる。
耳をそばだてると、少女のすーすー、という可愛らしい寝息が聞こえる。
それを聞きながら、彼も眠気に身を委ねた。
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