過去ログ - 美琴「触らないで!!」一方通行「・・・・・・」
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SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/21(水) 21:43:03.17 ID:rrt76dOk0
打ち止めが案内したのは、比較的近いところにある病院。
二人で手を繋いで病院を歩く様は、どこからどう見ても仲の良い姉妹だ。
「そっか・・・・・・アイツ、怪我してるんだっけ」
「うん。・・・・・・あのね、お姉様」
「何?」
「これは、ミサカの推測なんだけど・・・・・・。あの人ね、実はあんまり出かけちゃいけないのってミサカはミサカは言ってみる」
「・・・・・・うん。それで?」
「そんな状態で昨日の呼び出しに応じたのは・・・・・・あわよくば、お姉様と仲直りしたかったからじゃないかなー、なんて・・・・・・その、ミサカは」
ふぅ、とため息をつく。
本当に、この末妹は一方通行が好きなのだ、と美琴は理解した。
(まったく、私の妹をたぶらかしてんじゃないわよ)
と思ったが口には出さない。第一、たぶらかしているわけではないのだろうし。
美琴は苦笑して、ぽんぽんと打ち止めの頭を撫でた。
「大丈夫よ、アイツを殺したりしようなんてもう考えちゃいないから」
そっか、と打ち止めはほっとしたように呟き、「あ、ここだよ」と先ほどとは違う朗らかな声を出した。
目の前にある扉には『一歩通行』とそっけなく書かれているプレートがある。確かに彼の部屋なのだろう。
緊張が彼女の頭の中を支配する。
そのとき、手の中からぬくもりが消えた。
「え?」
打ち止めが、手を離したのだ。
美琴が不思議そうに打ち止めを見ると、打ち止めはにこにこと何が楽しいのかうれしそうに笑って、
「ミサカはここで待ってるね、ってミサカはミサカは空気の読める女を演じてみる!」
「……サシで話をしてこいってこと?」
「そういうことになるねってミサカはミサカは頷いてみる」
美琴は嘆息し――分かった、とだけ打ち止めに言った。打ち止めはそれだけで満足になったのか笑顔でそれに答えた。
すぅー、はー。すぅー、はー。
深呼吸。
それだけで、少し緊張がほぐれた。
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