過去ログ - 美琴「触らないで!!」一方通行「・・・・・・」
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62:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/21(水) 21:44:16.40 ID:rrt76dOk0

(……って、何考えてるのよ私!アイツは……アイツは、あの子逹を殺したのよ!?綺麗なわけないでしょうが!)

ぶんぶんと何かを追い払うように美琴は首を左右に振る。
そして、一歩、踏み出した。

「一方通行」

意を固め、目の前の男の名を呼ぶ。
一方通行はようやく美琴の存在に気が付いたようで、バッと勢いよくこちらを振り向き、驚いたように目を見開いた。

「……オリジナル、かァ?」

「正解。でも私には御坂美琴って名前があんの。どいつもこいつも……」

自分のことをビリビリと呼ぶ失礼な少年と一方通行を重ねて、ふふ、と小さく笑う。
そして、そうやって目の前で笑えるくらい自分が一方通行に気を許していることに内心驚愕する。

(どうして?)

考えても答えが出ないことはなんとなく分かっている。それは例えるならば上条に対する自分の態度だ。いくら勝てないからといって、なぜ毎度毎度自分は追いかけているのだろう?適当にあしらわれたからといって、なぜ腹がたつのだろう?
考え事をして黙ってしまった美琴に不審を覚えたのか、一方通行は「オイ」と声をかけた。

「なンでオマエがここにいる?誰から居場所を聞いた?っつゥかなンで普通に声をかけてきた?そして何しに来たン――」

「一辺に質問を言わない。一つずつ、が基本でしょ?」

それもそォだ、と一方通行は納得したのでもういちど、今度は一つずつ疑問を述べる。

「誰から居場所を聞いた?」

「打ち止めから」

「……そォいやオマエら今日一緒に出掛けたンだったなァ。つってもなンで俺のところに?しかもオマエ単体で。それから打ち止めはどこ――」

「だから質問は一個ずつだってば。あの子は今この部屋の外……ドアの前で待ってるわ。サシで話してこいってさ」

「……オマエと話すことなンざねェよ」

「あの子はあると思ってるみたいね」

美琴の言葉に一方通行は呆れたような顔をする。まったくよね、と美琴も表情だけで返した。
このやりとりの中、彼女は確信する。
自分の中で『一方通行』という存在は何かが変わったのだと。
どうして、なのかはわからないが。




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