56: ◆qF/DctsjRY
2011/12/22(木) 21:11:14.17 ID:MlSMo+ZY0
彼は今まで手作りの料理なんて食べたことがなかった
いや、食べていたかもしれないが思い出せる記憶の中にはなかった
その人への情を込める料理、時には愛情を込める料理
彼とは無縁のものだった
情をもらう相手も、ましてや愛情を受ける人生を
彼は送ってこれなかった
しかし、先ほど出会った少女から差し出されたもの
彼の見た目には少し小さくも感じる、可愛らしい弁当箱
彼は、驚き・躊躇していた
自分みたいな人間には、一生目にかかることなんてないと思っていたもの
それを彼女は差し出してきたからだ
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