過去ログ - 結衣「ちなつちゃんに笑ってほしい」
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17: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/21(水) 22:58:11.27 ID:EN9JwbNT0
ちなつ「えへへ……すみません、寝ちゃってて」
それからすぐに、ちなつちゃんは恥ずかしそうにはにかんで。
私は「ううん」と首を振りながらそっとちなつちゃんから目を逸らした。
18: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/21(水) 22:58:45.07 ID:EN9JwbNT0
慌てたように立ち上がったちなつちゃんの手を掴んで、引きとめた。
見上げたちなつちゃんは、困惑したように私を見返してくる。
その視線を、今度ははっきり受け止めて私は言った。
結衣「私になにかしてほしいこととかある、かな」
19: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/21(水) 22:59:21.00 ID:EN9JwbNT0
結衣「ちょっ、ちなつちゃん!?」
ちなつ「……そ、そんなのたくさんありすぎて」
あぁ、たくさんあるんじゃなくってその……!
20: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/21(水) 23:00:38.56 ID:EN9JwbNT0
ちなつちゃんはじっと私を見たまま、固まってしまった。
言い方がまずかっただろうか、そう考えていると、ふいに再起動したちなつちゃんが
「そ、それじゃあ!」と。
結衣「うん、なに?」
21: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/21(水) 23:01:23.13 ID:EN9JwbNT0
正直なことを言えば、いきなり呼び方を変えるなんてこと、照れ臭くって
しかたがない。
せっかく冷め始めていた熱がまたぶり返してくるのがわかった。
結衣「……」
22: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/21(水) 23:02:08.67 ID:EN9JwbNT0
ちなつ「私、びっくりしちゃってつい……」
結衣「びっくりって、ちなつちゃんが呼んでほしいって言ったのに」
ちなつ「そ、そうなんですけど……」
23: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/21(水) 23:03:23.16 ID:EN9JwbNT0
お願いだから、泣かないで。
声にできない言葉の代わりに。
結衣「……ちなつちゃん、どうしたの?私に言えないようなこと?」
24: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/21(水) 23:04:39.68 ID:EN9JwbNT0
そうしてる間にも、ちなつちゃんの目からはぽろぽろと涙がこぼれ落ちていく。
ああ、もうどうすればいいんだ。
そう思った瞬間。
ちなつ「……好きなんです」
25: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/21(水) 23:05:13.16 ID:EN9JwbNT0
突然のことに、ただ戸惑うことしかできなくて。
ちなつちゃんの涙が、肩に置いた私の手を伝って畳の上に落ちた。
なんだか生ぬるいのか冷たいのか、わからなかった。
ちなつ「……なんて」
26: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/21(水) 23:05:43.90 ID:EN9JwbNT0
ちなつちゃんが泣いていたのは、きっと私のせいだったのだ。
守ってあげなきゃなんて考えてたくせに。
ようやくわかった理由に、私は打ちのめされそうになる。
ちなつちゃんの「結衣先輩のことが、好きなんです」という真剣な声が
27: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/21(水) 23:06:52.53 ID:EN9JwbNT0
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あかり「結衣ちゃん、今日はあんまり元気ないね」
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