過去ログ - 結衣「ちなつちゃんに笑ってほしい」
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3: ◆qvIZyIvV7w[saga]
2011/12/21(水) 22:15:11.81 ID:EN9JwbNT0

結衣「……」

バクバクと鳴っている心臓を落ち着けようと、私は大きく深呼吸した。
思わず戻ってきてしまった教室には誰もいない。
おかげで声を出して息を吐き出すことが出来た。自分の声で、少し頭が
冷静になってくれる。

結衣「……なにやってんだ私」

冷静になった頭で、私はどうして逃げてしまったのだと後悔した。
ちなつちゃんはいつも明るくて、泣いているところなんて見たことなかったから。
一人で泣いてるなんて、見られたくないだろうし。
なにより、私なんかが声をかけていいのかわからなかったから、どうしても部室に
入れなかったのだ。

京子「あれ、結衣?」

自分の対応に頭をかきむしりたくなったとき、のんびりとした声が
私を教室へと引き戻した。

結衣「京子……」

京子「先部室行ったんじゃないのー?さては私を待っててくれたか!」

結衣「ちげーよ」

えぇと口を尖らせながら、京子は自分の机に駆け寄って置いてあった鞄を肩に
かけた。
どうやら今の今まで先生にこってり絞られていたのだろう。


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