22:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/23(金) 02:34:59.05 ID:c4Axoe8J0
(それにしても……今日も「はずれ」だったわね)
マミにはむしろそのことが気がかりだった。
確証はなかったものの、先日路地裏で相対した使い魔を送り込んで来た相手こそ、目下その行方を追っている、二人の中学生を自殺に追い込んだであろう魔女だと睨んでいた。
事件のあったその日に遭遇したということもあるが、死んだ生徒の首筋にあった「魔女のくちづけ」に残されていた魔力の痕跡から微かに拾うことのできたパターンと、路地裏の使い魔のそれが似ていたからだ。
だが、先ほど片づけた使い魔は大きくパターンが異なっていた。
無関係ということだ。
(今日も手がかりなし、か。やっぱり、一人では少し荷が重すぎたのかしら)
その心の内を見透かしたかのように、キュゥベえが語りかけてくる。
「マミ。もう一度考え直して、佐倉杏子に助太刀を頼んでみたらどうかな」
マミはそれには答えず、ゆっくりと歩き始めた。
「やれやれ」
キュゥベえは呆れるように言った。
「いったい何にこだわっているんだい、巴マミ。僕にはわけが……」
「行くわよキュゥベえ」
キュゥベえの言葉をマミは遮った。
「大丈夫、これくらいで音を上げたりするもんですか」
小さくため息をつくキュゥベえを後ろに従えて、マミは家路につくのだった。
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