24:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/23(金) 02:36:34.47 ID:c4Axoe8J0
女生徒がマミに話してくれたところによると、保健室で寝ていたMという少女は、このところずっと様子がおかしかったのだという。
「で、今日は試験中に気分が悪いからって抜け出して保健室。さっき話した感じじゃ、大したことはなさそうだったけど」
「もともと身体が弱いの?あの子」
「全然。普段は元気だよ、気強いけど。それが、最近ずっと暗い顔しててね。ま、ムリもないなーなんて、みんな思ってたんだけど」
「ムリもない、というのはどういうことかしら」
マミがそう聞くと、女生徒は声を落とした。
「ほら、先月あったじゃん、屋上で」
「自殺……のこと?」
「彼女、死んだK君と幼なじみだったのよ」
「!そうだったの」
あのとき少女が、自殺した生徒の名前を聞いたとたんに血相を変えて駆けだしていったのをマミは思い出した。
「朝も一緒に登校したりとか、仲よかったみたいだからね。精神的に来るのはわかるんだけど」
「……二人は、おつきあいしていたのかしら」
「それは違うんじゃないかな。自殺したK君には別に恋人がいたって話だけど」
「うちの学校の人?」
マミがそう尋ねると、女生徒の表情がわずかに曇った。
「そこまではちょっと……。まあ、あの子なら知ってると思うけど」
女生徒は、保健室の方をちらちらと振り返った。
そして何か言いかけたが、思い直したのかそのまま口ごもってしまった。
「?どうしたの?」
マミが水を向けると、女生徒はためらいがちに口を開いた。
「う、うん。これはあまり人には言わないで欲しいんだけど、実はこのことで妙な噂があってさ……」
その時だった。
「お、保健室に行ってくれてたのか。どうだった、様子は?」
女生徒のクラスの担任がちょうど階段から降りてきたところに鉢合わせした。
そのまま二人は立ち話をはじめてしまったので、マミはその場を立ち去らざるを得なかった。
(何かしら。噂というのも気になるけれど)
(それよりも、ベッドで寝ていたあの子……やっぱり自殺した男子生徒と面識があったみたいね)
(うちの生徒が立て続けに同じ魔女の犠牲になったのは、単なる偶然なのか、それとも……。とにかく、彼女ともう一度話をする必要がありそう)
(さすがに保健室に乗り込んでいくのははばかられるけど……夏休みが始まるまでに話をするチャンスはあるのかしら)
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