3:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/23(金) 02:16:01.05 ID:c4Axoe8J0
巴マミが教室を覗くと、中には誰もいなかった。
(あれ……?教室が空っぽだ。移動教室かしら……?でもあの子の机は畳んだままになってるし、やっぱり今日も……)
「うちのクラスになんか用?」
突然後ろから声をかけられてマミが振り向くと、気の強そうな女生徒が立っていた。
「あんた、確かとなりのクラスの……巴さんっていったっけ」
「ええ、そうよ。私は巴マミ。このクラスの青梅さんに借りていたノートを返しにきたんだけれど……お休みみたいね」
「へえ、あんたあいつの友達なんだ」
女生徒はそういうと意地悪そうにマミの顔を見た。
(何なの、この子。人の顔をジロジロと……感じ悪いわね)
「あいつなら当分こないってさ。何かややこしい病気で入院してるらしいから」
「入院……?」
「なに?友達なのに知らないの」
それだけ言って教室に入ろうとする女生徒をマミは呼び止めた。
「待って。入院って、どういうこと?」
「知らないよ。他の人に聞けば」
「そういえばこの教室、あなたの他に誰もいないみたいだけれど……」
「みんな屋上。あたしは血とかそういうの、苦手だから」
「屋上?」
「なんだ、あんた聞いてないんだ」
女生徒がそう言うと、マミは少しだけ口ごもってから言った。
「さっきまで図書室にいたから……。何かあったの?」
「屋上で2年が血流して倒れてんだって。自分で手首切ったらしいよ。あ、救急車来た」
「自分で?自殺、ってこと?」
「そうなんじゃないの。まだ生きてるかも知れないけど」
「でもそれって……」
「そ。今月に入って二人目。しかも両方2年。呪われてんじゃないの、うちの学校?」
女生徒はそう言って笑った。
(呪いだなんて……冗談じゃないわ)
そのとき、ものすごい勢いで誰かが階段を駆け降りてきた。
「おい、お前何してんだよ。すぐ屋上来いよ!」
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