40:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/23(金) 02:54:58.75 ID:c4Axoe8J0
「とにかく、これで一件落着というところかな」
キュゥベえの高い声が場違いに響く。
二人の魔法少女は、お互いに顔を合わせることもなく押し黙っていた。
「君は町外れから魔女を追いかけてここまでやってきた。そうだね、佐倉杏子?」
「……そうだよ。さっき説明したじゃねえか」
「だとすれば、ずいぶんと行動範囲の広い魔女だったわけだね。もっとも、そういうタイプもいないわけじゃないが」
「あなた、魔女に襲われそうになったひとを助けたと言っていたけれど……」
ようやくマミも口を開く。
「それって、私たちと同じくらいの年の女の子だったのかしら」
「いや?違ったね。大人だった」
(場所もずいぶん離れているし、狙われたのもうちの学校とはおそらく無関係の大人。だとしたら、うちの生徒二人が犠牲になったのは……単なる偶然?)
(それとも……)
マミの心の奥の方で、何とも表現しがたいもやもやとした感情が渦巻く。
それは、先ほどの戦いの最中、ともすればマミの命を奪いかねなかったあの突然の違和感と、目に見えない糸で繋がっているように思えた。
「まあ、次の犠牲者がでる前にしとめることができてよかったじゃないか、マミ。目立ちにくい手口だから、放っておけば誰にも気づかれないまま、犠牲が拡大していた可能性は高いわけだし」
「……え?ええ、そうね。これで一安心ね、キュゥベえ」
(そう……。そうだわ。魔力のパターンも同じなら、「手首を切らせる」という手口も同じ。とにかく、災いの芽はこれで摘み取られた……はず)
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