過去ログ - マミ「杏子……」
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81:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/23(金) 03:45:33.45 ID:c4Axoe8J0
 自分をにらみつける杏子の視線に物怖じする様子もなく、キュゥべえは話を続ける。

「もちろん、今回の件を独力で解決できるなら、見滝原は当分マミのテリトリーであり続けるだろうね。でも、君の手を借りなければならないようなら話は違ってくる。そんなことになれば、そう遠くない将来、マミは魔法少女を続けられなくなるだろうと僕はにらんでいる。さっきも言ったとおり、彼女を戦いに駆り立てているのは使命感だ。それは、君のように私利私欲で戦っている魔法少女が決して持つことのない強さを、マミに与えてきたわけだが―今回のように、使命感だけでは割り切れない事態に遭遇した途端、あっさりと機能しなくなる。魔法少女としては致命的な弱さを同時に抱えているということでもあるんだ」

「……」

「もしマミが死ねば、他の魔法少女たちも見滝原を自らのテリトリーにしようと一斉に集まってくるだろう。戦いは避けられない。でも君が今回の魔女を倒してしまえば、おそらくマミは魔法少女としてやっていくことに自信を失って、そのうちドロップアウトするんじゃないかな。そうなれば、佐倉杏子、君は自然な成り行きでマミのテリトリーを引き継ぐことができるよね」

 杏子はなおもキュゥべえをにらみ続けていた。

 風がますます強まったのか、先ほどまでは雨の降り込まなかった一角にも、嵐はその触手を伸ばしつつあった。

 杏子の身体もいつのまにかすっかり濡れそぼっていたが、当人はまるで気づいてはいない。



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