過去ログ - 美琴「今日も平和ねぇ」一方「あァ」上条「だな」
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62:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/26(月) 07:55:18.21 ID:dro5mYnn0
今回はちょっとしたすれ違いを書いておきました。
しかし間違ってお酒をのんだ美琴が一方通行を絡んだりとか上条と一方通行が喧嘩して美琴がアタフタするっていう小ネタが浮かんできたりしてうわー!ってなりましたけど本編ですね。はい。
書きながら半泣きでした。2つの意味で。




一方通行が目をさますと、美琴がひざの上で寝ていた。

「・・・・・・あァン?」

そういえばあのまま寝てしまったのか、と思い出す。
なぜか自分のお腹の上に毛布がかけられている。美琴がかけてくれたのだろうか。
美琴はすやすやと心地よさそうに寝息をたてていて、起こすのは忍びない。だからといってこんなところで寝ていては風邪をひいてしまう。
一方通行はしばし迷ってから、お姫様だっこをしてベッドに運ぶことにした。今日はお姫様だっこをよくするな、と微かに苦笑した。
彼女が目を覚まさぬように頭を右手で支えながら体をずらし、左手で足のほうをもった。それからふんぬ、と持ち上げる。

「……重てェ」

本人に言ったらビリビリ混じりの平手打ちを受けそうなことをぼやきつつベッドのある部屋へ歩きだす。
と、もぞもぞと美琴が動いた。

「あー……くん?」

ぽつりと呟かれた言葉。寝ぼけているのか目が虚ろだ。
起こしてしまった自分の失態に怒りつつ、彼は返事をする。

「なンだ?」

「あーくん……だいすきだよ」

ズキ、と胸が痛んだ。
だいすき。
この言葉は、この少女から最も言われたくて、最も言われたくない言葉。
だって、この少女の“だいすき”は家族としての好意で。

「あァ……俺も、大好きだ」

自分の“大好き”は――恋愛感情としての好意だから。
どこまでも残酷に噛み合わない好意。
大好きと言われるたびに胸がかきむしりたくなるほど苦しくて切なくて、どうしようもなくなる。
違うんだ、違うんだよ、と。
自分が欲しいのはそんな大好きじゃない。そうじゃないのだ。




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