過去ログ - とある神父と禁書目録
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113:>>1 ◆weh0ormOQI[saga]
2011/12/29(木) 22:38:45.01 ID:Tke7n+/c0


「――――みん、な」


宵の口をとうに過ぎたはずの魔術の都を包む、あらん限りの大喚声。
男がポケットに忍ばせた通信術式越しに響く、科学の街からの声援も混じる。


「死なないで、ステイルさーん!!!」

『とっとと目ぇ覚ませやゴラァ!!』


叱咤の声。


「最大主教様を泣かせるなテメエ!」

『根性足りてるかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!』


求めや訴えとも呼べないような、乱暴な大声。


「ステイルー! 人間生きててこそ、デスよー!!」

『死んでない限りは治してあげるから、死ぬんじゃないよ?』


しかしそれは同時に、間違いなく祈りだった。
科学も魔術もそこにはない。
ただ一組の男女の幸福を祈る尊い願いだけが、地球の裏と表から集っていた。




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