過去ログ - とある神父と禁書目録
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174:>>1 ◆weh0ormOQI[saga sage]
2011/12/31(土) 00:35:50.44 ID:VImMrTW10


女はアウレオルスに視線を戻す。
理知的な緑髪の直下にある双眸は、少し目を離した隙に瞼の裏に隠れてしまっていた。
次にその瞳が女の視線とかち合うのは、自分が答えを返した後のことになるのだろうと
インデックスは察した。

アウレオルスに倣ってインデックスも瞼を閉じ、脳を回転させる。
魔術世界最高峰、という肩書も世界を滅ぼしかけた今となってはおこがましい話だが、
とかく脳細胞をフルに活用する。

インデックスとアウレオルスの関係は、加害者と被害者である。
少なくともインデックスの認識下ではそうだ。
許されなくとも構わないから、わずかでも償いがしたい。
しかしそれは、己が重荷を軽くしたいがための偽善ではないのか。
ならば自分にできることは何もないのだろうか。
彼の望みはインデックスの望みをただ“聴く”ことであるが、インデックスの望みは
アウレオルスの意思を無視しては成立し得ない。

堂々巡りだった。
答えはいつまで経っても出そうにない。
だったら――――






「……私は、あなたの幸せにはなってあげられません。他に、愛している人がいるから」




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