過去ログ - とある神父と禁書目録
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194:>>1 ◆weh0ormOQI[saga sage]
2011/12/31(土) 01:14:19.18 ID:VImMrTW10


部屋に備え付けの壁掛け時計は、午前七時の訪れを二人に教えてくれている。
慰霊祭の式典開始は十時。
メインイベントである鎮魂の儀を執り行うインデックスは、もろもろの準備のため最低でも
八時には会場入りしている必要がある。
いい加減に退院の手続きを取らなければ、式典に間に合わない可能性も浮上してきた。
ステイルが公と私を峻厳に分ける男だとよく知るインデックスは、解放が間近に迫ったのだと
悟り安堵の息を漏らす。


「じゃあ、あと三十分は余裕があるね」

「んぇっ!?」


が、ダメ。
獲物を前にした蛇のような眼で睨まれてインデックスは二つの意味で震えあがった。
離してもらえない、そう悟ったから。
これが一つ目の意味。


「十四年、耐え忍んできたんだ。もう誰にも、己が心にさえ憚ることはない。もう二度と、
 君を離してなるものか」

「ふぁ、ぁあぁ」


二つ目の意味を直接男から告げられて、女の相貌が熱したマシュマロのようにふやけた。
麻薬を脳に直接打ちこまれたような、形容しがたい圧倒的な快感。
好きな男に所有物だと宣言されることが、これほどの快楽を齎すものなのか。
一〇三〇〇〇冊にも記述されていない新たな発見だった。




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