197:>>1 ◆weh0ormOQI[saga sage]
2011/12/31(土) 01:19:00.33 ID:VImMrTW10
「い、いい加減にしてよ、すている……」
だが如何にステイルの行動が自分への愛情から出でたものであっても、たとえこの行為に
SMチックな『お仕置き』の意味合いが込められていたとしても、インデックスにだって羞恥の
限界というものがあるのだ。
辛うじて涙声ではないものの、恥じらいに満ちた呟きが思わず口をついた。
「ならば交換条件だ。聞かせてもらおうかな」
「交換条件って、何と、意味わかんな、んっ」
「……敏感すぎるだろう。まあ、有益な情報も手に入ったしここらで勘弁してあげるよ」
最後に一撫で、ほっそりとした左の薬指の上にごつごつした人差し指を滑らせて、
ステイルはようやくインデックスの小さな手のひらを解放した。
「さっきの、と言っても六時間以上前になるが。実を言うとだね、僕は君の返事がよく
聞こえてなかったんだよ」
だが男の勝ち誇ったかのような薄ら笑いは消えはしない。
インデックスはなんのことだ、と記憶の引き出しを上から順に探っていく。
そして。
『一生、あなたのそばで――――』
完全記憶ゆえの哀しさか、ステイルの求める返事の在り処を発見してしまった。
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