240:>>1 ◆weh0ormOQI[saga]
2012/01/04(水) 22:05:49.13 ID:2lgld0UX0
「……い、インデックス=マグヌスは、ステイル=マグヌスのことが、世界で、一番」
「うん、うん。その調子だ」
クルッポーと気の抜ける鳴き声が、付き合ってられるかとばかりに喧しく響く。
一日の始まりと終わりを告げ知らせる、十二時の鐘の音の代理人だった。
だが人工の鳩の涙ぐましい自己主張さえも、結局のところ男女の耳には届かない。
「…………………………だ、大好き、なんだよ」
渋々、といった態を装ったつもりであるらしい女の顔は、抑えきれない至福の味わいを
千の言葉より雄弁に物語っていた。
男はそれを受けて、心の底から楽しそうに笑った。
「ちなみに僕は、君のことを全宇宙で一番に愛しているがね」
「〜〜〜〜〜っ!! ば、バカじゃないのっ!?」
――――まったくだ。
くたびれた木彫りの鳩が、女に同意するかのように首をこくんと縦に振った。
――――END
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