339:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:09:51.54 ID:ywdKXKa+0
どうも>>1です
いきなり妙なことを言いだして申し訳ありませんでした
340:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:10:48.92 ID:ywdKXKa+0
一日の任務を終えて男が自宅である最大主教公邸の門をくぐると、銀色の物体が猛スピードでつっこんでくる様が最初に視界に入った。
「お、っと」
341:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:12:20.87 ID:ywdKXKa+0
「お母様のことは、どうでもいいって思ってるのかな」
馬鹿親丸出しの間抜け面を目の当たりにしているのは、顔を間近で突き合わせている少女一人ではなかった。
342:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:14:06.21 ID:ywdKXKa+0
鏡を間に置いたように瓜二つの顔だちが、女が少女を抱き上げたことにより至近距離で睨みあう。
女が実年齢よりもはるかに若々しい――というより、いっそ幼い――容貌の持ち主だけに、いっそうそれは顕著なものとなる。
343:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:14:51.12 ID:ywdKXKa+0
344:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:16:50.00 ID:ywdKXKa+0
ステイルとインデックスの婚約が(必死の抵抗もむなしく)全世界に公表されて早一月。
ステイルは周囲からの『ランベスの宮』移住の勧めを、頑なに拒否して譲らなかった。
正直、自信がなかった。
345:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:18:20.96 ID:ywdKXKa+0
願望丸出しの馬鹿な夢を見ても床をのたうちまわらずにすんだのは、今日という日の特異性に理由があった。
夢が夢でなくなる日。
ステイルが抱いた夢の欠片を、インデックスの持ち寄った夢の欠片と、合わせて一つにする日。
346:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:19:30.27 ID:ywdKXKa+0
だからこそ、幸せだと思えた。
決して越えられないはずの壁を越えるために、下から押し上げてくれた無数の友が、今の二人にはいる。
それはきっと、間違いなく幸せなことなのだろう。
347:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:20:45.31 ID:ywdKXKa+0
苦笑すると、じとりと細められた翠色がステイルの顔面を真っ直ぐに射抜いてくる。
しばし正面から押し合った二つの視線は、やがて根元からしなやかに絡み合う。
ステイル同様インデックスも、呆れ気味に頬を緩めていた。
348:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/19(日) 20:21:25.46 ID:ywdKXKa+0
「二十五歳の誕生日おめでとう、ステイル」
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