106:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/01/15(日) 00:52:28.37 ID:o5pPfw2fo
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北西の勇者「で、俺が最後か」
勇者「ああ。だいぶ遅いから、今夜は全員揃わないかと思っていたぜ」
北西「まさに勇者パーティーってわけか。すごい惨状だな」
勇者「でもご覧のとーり、皆くたびれ果てて眠ってしまったよ」
北西「お前は起きてたのか?」
勇者「ああ。もしかしたらお前も来るんじゃないか、とか思って」
勇者「ほら、俺けっこう一人ぼっちが長いからさ、そういうの気にするんだ」
北西「ああ。一人ぼっちって、やっぱり辛いよな」
勇者「まぁな。今夜はひとしきり騒いで楽しかったけど、明日になれば元通り」
勇者「俺は次の勇者会議の日まで孤独に、また魔王城の監視生活ってわけだ」
北西「つかの間の夢まぼろし、といったところか?」
勇者「見方によってはそうなるかもしれないな。でもとにかく、皆には感謝してる」
北西「そうか。じゃあ、これを受け取れ」
勇者「おっと。これは? ペンダント?」
北西「そう、魔法のペンダント。お前へのクリスマスプレゼントだ」
北西「今日一日の思い出を、そのペンダントに流し込むように強く念じるんだ」
北西「そうすれば、褪せない思い出としていくらでも頭の中で再生できる」
勇者「そ、それはすごい! ありがとう!!」
北西「俺がここに来た目的は達した。じゃあ、もう行くぞ」
勇者「えっ、もう少しゆっくりしていかないか?」
北西「気持ちだけ受け取っておくよ。でも俺は、一刻も早く魔王を倒したいからな」
北西「倒さなければならない理由が、あるからな」
勇者「そうか……無理だけはするなよ」
北西「ああ、ありがとう。そしてメリークリスマス、世界の中心の勇者よ!」
北西の勇者は ルーラを唱えた! ▼
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