146:以下、あけまして[sage saga]
2012/01/04(水) 00:20:35.15 ID:4PHCwqlYo
気付けば、夕方だった。
知らない街を歩き回るのは、それだけで中々面白くて、途中からは体よく散歩を楽しんでしまって。
結局、探し人どころか、魔女や使い魔を見つけることすらできなかった。
それはつまり平和ってことで、それだけ喜ばしい事なのだけれど。
ひとまずは駅に戻ろう。
マミさんに約束したため、夜になる前には戻らないといけない。
せっかく一緒に戦うと約束したのだから、それをあたしの方から破るのは、さすがに申し訳なかった。
ただしそれには一つ問題があって。
「どこよ、ここ」
完全に迷っていた。
日中は色々と人の流れがあって、どこに行くにも適当に付いて行けばよかったけれど、さすがにそうはいかない。
周囲に人気は、びっくりするほどなかった。
いや、なさすぎた。
それはつまり、そういうことだった。
「そういえば夕方は色々ヤバイんだ、気を付けてって言われたばっかなのに」
ぐらりと世界が歪み、人ならざるものの気配が周囲を満たす。
その圧力は使い魔のそれではない。
腕試しと言うには少々手に余りそうだったけれど、無理矢理に恐怖を押し殺して、ソウルジェムを輝かせる。
一人で戦うのはこれが初めてだけど。
あたしのやるべきことはこれだからと言い聞かせて。
飛び掛かった。
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