251:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage saga]
2012/01/08(日) 21:46:55.03 ID:hECzvffYo
【Side:美樹さやか】
腕が戻っている。
それは千切り飛ばされる前と全く同じように感じ、また全く同じように動く。
その代わりにまどかが、力を使い果たして倒れていた。
杏子が歩み寄って状態を確認している。
「……外傷は無い。力使い果たして、疲れただけだろ」
「あたしのせい、か」
「そうだな」
歩み寄って、戻った右腕を使って、倒れたまどかを抱き起こす。
まどかは変身も解けて、見慣れた入院服姿へと戻っていた。
また目を閉じて眠っていた。
この子が穏やかに眠る姿を、ろくに見た記憶もない。
ある日を境にずっと何かに悩んでいて。
何かを見つけてからも悩み続けて、何かを思い出してからも悩み続けて。
その一端を担ってしまったあたしには何を言う権利もないけど。
心の中は穏やかでなくとも、せめて暖かい布団の中で寝せてあげよう。
自分の事はそれから考えよう。
こんなバカに相応しい罰は何なのか、さっぱり思いつきはしないけれど、それも後で。
そう思って、立ち上がろうとした。
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