324:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage saga]
2012/01/11(水) 00:37:40.91 ID:83RZktFxo
甘えに甘えたその言葉は、きっと昔の私ではとても言えないのだろう。
視線は巴マミに向けて動かさないから、杏子がどう反応したかは見えない。
そんな甘えに対する彼女の返事は少し経ってからだった。
「どこの誰だか知らないけど、知った風な口叩きやがって」
「でも、ま、そうかもね」
「この甘ちゃんのことだしな」
そう言って掴む手を離す。
重力に従ってベッドに沈み込もうとする巴マミの体を寸前で再び支え、静かに元の位置に戻す。
巴マミの寝顔は、変わらず穏やかなまま。
「けどやっぱりさ、無理矢理起こしても意味ないんだよ」
「だから頑張って、自分で起きてくれ」
そう言って首を左右に振って、ベッドから降りて、私の隣へと歩いてくる。
重なる手の温度を感じながら、再び目を瞑って想いを込める。
428Res/302.43 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。