396:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage saga]
2012/01/12(木) 23:03:13.06 ID:Z92gKdK4o
射した光が、反射を受けて鮮やかに色付く。
数え切れないほどの魂がワルプルギスの夜から解き放たれ、浄化され、輝いていた。
彼女たちの声が聞こえる。
ありがとう、ありがとうと。
そう言いながら円環の理に導かれ、輪廻転生の内に還っていく。
その中には、たくさんのわたしがいた。
平行世界で息絶えたわたしがいた。
もはや形はないけれど、わたしの欠片は光の粒子としてわたしのところに降りてきて、一つ置き土産をして消えていく。
それはわたしの記憶だった。
何度も何度も絶望した、それでも未来を見ようとした、わたしの希望のひとかけら。
躊躇なく受け取るわたしは、感情を抑えきれず泣き出してしまって。
「あ、ああ、うあああああ」
口を押さえても声は漏れ出て。
それはみんな同じだった。
記憶を受け取って、思い出して、泣いていた。
自分の記憶を、みんなの記憶を混ぜ合わせた坩堝の中で。
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