49:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/30(金) 00:16:06.80 ID:SvurrUL3o
「ほら、そろそろ着地するわよ」
「はい」
「だからなんであんたはそんなに落ち着いてるのうわああああああ!?」
風を切る感覚は、一度途絶える。
ズシンと着地の振動が響くけど、着地した床は脆くも抜けてしまって。
結果またわたしたちは落ちていく。
今度の違いとしては、わたしたちが入っているのよりもずっと大きな鳥かごが、下に見えること。
異常としては。
女性の下半身しか、そこには入っていないこと。
「あれね」
「マミさん、あれって」
「魔女よ。私の仕事はね、魔法少女としてあの存在を退治することなの」
まあ、詳しくは後で話すわ、と言って、会話を打ち切って。
なおも落下し続けるわたしたちと、その巨大な鳥かごの化け物との間を遮るように、壁が作られた。
それはマスケット銃の雪崩。
莫大な質量があたかも道を塞ぐ壁であるかのように見えただけ。
その全ての引き金が引かれ、下方を爆発と炎上によって火の海にした。
火の粉がぎらぎらと散っていく。
燃え盛る欠片は空を飛び、筋肉鳥に飛び移り、また燃え上がる。
空間そのものまでを燃やし尽くし、そしてやっと、消え果てた。
視界が晴れたとき、そこに極彩色の世界はもはやなく、わたしたちは男性が落ちてきた地点に戻っていた。
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