57:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/30(金) 23:55:05.05 ID:SvurrUL3o
目が覚めても、同じだった。
心にぽっかりと穴が空いてしまった感覚。
何をなくしたのかは全く分からないけれど、それがかえって空白を際立たせる。
58:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/30(金) 23:56:26.99 ID:SvurrUL3o
「……誰?」
「僕の名前はキュゥべえ、君に頼みがあって来たんだ!」
59:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/30(金) 23:57:44.53 ID:SvurrUL3o
「願い事を代償に、命を懸けて戦うってことですか?」
「そうね、そんなところで合ってると思うわ」
60:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/30(金) 23:58:15.44 ID:SvurrUL3o
死んでいたのだろう。
文字通りの奇跡によって、わたしはここに生きて留まっている。
事ここに至って、どれほど恐ろしい綱渡りをしてきたのか理解して、また身を震わせる。
61:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/31(土) 00:00:46.34 ID:eN5beZ+ao
頭の上にクエスチョンマークを浮かべているわたしたちに、助け舟を出してくれるのは、結局この人。
マミさんがもう少し大雑把にまとめるわね、と言って、話し出す。
62:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/31(土) 00:01:19.19 ID:eN5beZ+ao
さやかちゃんのその質問に。
魔力の源であるという飴色のソウルジェムを、ぎゅっと握り締めながら、マミさんは応える。
それが自身の義務であるかのように。
63:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/31(土) 00:02:10.86 ID:eN5beZ+ao
「いいのかい、マミ?」
「何のことかしら」
64:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/31(土) 00:03:05.66 ID:eN5beZ+ao
命を懸けるほどの願い事は、わたしにも、さやかちゃんにも、度を越えたものだった。
だからわたしたちは何も決められなくて、ただ時間が過ぎていって。
いつの間にか新学期が始まっていて、わたしも退院を明日に控えていた。
65:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/31(土) 00:05:45.33 ID:eN5beZ+ao
この病院最後のリハビリは、そんな風に和やかに終わった。
さやかちゃんがちょっと不憫だったけど、まあ。
結局わたしは、激しい運動はともかくとして、日常生活に不自由しない程度にまでは回復できた。
66:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/31(土) 00:08:18.23 ID:eN5beZ+ao
そして、初日。
必死の思いで登校したわたしを待っていたのは、とても厳しい現実だった。
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