過去ログ - まどか「世界を!」ウテナ「革命する力を!」
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39: ◆ctuEhmj40s[saga]
2012/01/02(月) 22:00:20.86 ID:bO/S5ghS0

 そういうと、アンシーは少し驚いたように、ウテナの方を見つめた。


「あら、ウテナ様は違うんですか?」

「む。そういう姫宮こそ、人のことは言えないだろ」


 アンシーに変わり者と呼ばれるのは、心外だ。
 人のことを『様』付けで呼び、部屋に押しかけ、こちらの言うことには従順に従う。
 アンシーほどの変わり者は、ウテナは見たことがない。


「そうですね」

 
 あっさりウテナの言い分を肯定すると、アンシーはお茶を入れなおした。
 もしかしたら、また自分の言うことに何の疑問もなく従ったのかもしれない。
 出会った当初から変わらないアンシーに対して、ウテナはやれやれ、と肩をすくめた。

 とはいえ、姫宮の言う通り、自分もあまり普通とは言い難い。
 男装している時点で、既に普通の道を踏み外しているようなものだ。

 それにいい年をして、昔出会った『王子様』のことを信じていることも、変かもしれない。
 前に友達の若葉にそのことを話して、笑われたことを思い出した。


(それでも…)


 それでも、ウテナはこの生き方を変えるつもりはない。
 お姫様ではなく、かっこいい王子様に。それが天上ウテナという少女の生き方だ。
 気高く、かっこよく生きる。それがウテナの行動の指針であり、在り方だった。


「とにかく、まどかちゃん達にはこの学園での生活を満喫してもらわないと。暁生さんにも頼まれているしね。
 変な場所もあるけど、鳳学園はいい所だし」


 変な場所、変な出来事、変な決闘。

 ウテナはその渦中にいる。
 が、これにまどか達が巻き込まれることはないはずだ。
 これは、ウテナとアンシーと、そして生徒会の問題だ。

 生徒会長である冬芽はしばらく学校に顔を見せていないし、副会長である西園寺は退学して行方不明だ。
 
 今、生徒会に残る樹璃とミッキーは良識ある人物で、ウテナとも仲がいい。
 彼らなら、まどか達に何かするようなこともない。

 唯一心配なのは、生徒会長の妹である七実だが、冬芽のことが絡まなければ、無闇に敵意を向けることはないだろう。








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