過去ログ - オーフェン「クリスマスぅ……?」
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101:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/01/12(木) 00:20:26.51 ID:T/gxrC/8o

 そこで行く手に立ちふさがる人影を見つけて、オーフェンは視線を鋭くした。

(バレていた?)

 ここであらためて隠れるのも馬鹿らしい。ゆっくり近付くにつれ、人影の全貌が明らかになる。
 黒いコート。加えて帽子を深くかぶり、背丈はあまり高くない。自分よりも少し低いぐらいか、とオーフェンは目測した。
 痩せてはいない。男。固太りの体躯。だが、鈍重そうには見えなかった。
 オーフェンは無言で構えた。
 魔術は使えない。使えばその音によって人を呼び寄せてしまう。
 もちろんこの目の前のコートの男が人を呼べばそれでも終了だが、そうするそぶりはなかった。

 コートの男が踏み込んできた。
 半歩引くと、鼻先を鋭い気配が通り過ぎた。
 その気配を追うような心持ちで、今度はこちらが踏み込む。同時に拳をその胴に叩き込み――と見せかけてさらに踏み込んで死角に潜る。
 防ぐか避けるかしようとすれば、その隙につけこみ最後の一手を叩き込む準備が整うはずだった。
 ひざ裏を狙い、踏みつける。しかし。

(……!)

 男はこちらを見ていた。



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