過去ログ - とある主人公たちのハーレムルート
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497:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage saga]
2012/07/26(木) 21:43:47.30 ID:vNtzS52Po
「で、その先輩が何の御用ですか?」
「用、ねぇ。貴方がなんとなく気になった、ではだめかしらぁ?」
「超ダメです」
私が言い切ると「あら、ふられちゃった」とキョトンとした顔をしました。
なんか目がすごいキラキラしてますね、この人。
まるで星が入ってるみたいです。
レースの手袋なんてしてるし、成程、本物のお嬢様なんですね。
まぁ、常盤台出身なら常識ってものが欠けていても仕方ありません。
籠の中だけで世界の全てを分かったような顔をしている連中ばかりですから。
あー、クソ。なんかこう思考が尖ってますね。
超ダメダメです。
これから一ヶ月に一回はこんな気分になるんですか。超最悪です。
―――そういう意味ではこの目の前の女を尊敬します。
こんな重いものを抱えてその果てに子供を授かって。
すべからずの女性、とは言いませんがこういうふうに生きられるんでしょうか。
考えてみれば、クローンとかの例外を除けば人はみんな女から産まれてくるんですよね。
こんな辛い思いを毎月繰り返して、誰か大切な人と出会って、その人とのつながりを宿して。
きっと想像もできないほどの痛みを乗り越えて産み落とす。
―――どんな悪人だってそれは変わらない。
これまで散々意味も価値もない、ただ誰かが命じたから、状況がそうなったからって理由だけでたくさん殺してきましたけれど。
全員、女の腹から生まれ落ちているんです。
―――最悪ですね、私。
自衛のため、身を守るため、生きていくため。
命じられたから。そうしないと自分が生きていけないから。
なんて、そんなくだらない理由で命を奪ってきた。
刈り取った命は誰が収穫するかは知りませんし、それはきっと私が一生かけても顔を見ることもできないような存在なんでしょうけど。
種を蒔いた母親はこんなふうに殺されるために子供を産んだわけじゃない、と思います。
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