過去ログ - 知久「今日はほむほむの特売日だ」
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818:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)[sage]
2012/02/02(木) 19:36:58.35 ID:CNTzXrlU0
ほむほむたちはしばらく身を寄せ合って待っていましたが、ご主人は戻ってきません。
もう夜も遅くなってきたので、おうちで眠ることにしました。

悪い人間たちがおうちのなかをごちゃごちゃにしていったので、まずはそれをまどまどと一緒に元通りに片付けました。
ベットもテーブルもひっくり返っていましたが、幸いにも壊れていませんでした。
そしてホウキとチリトリも、床の上に乱暴に放り出されていましたが無事でした。

「ホムゥ…」
ほむほむは一安心して、まどまどとこどもたちと一緒にベッドに入ります。
こどもたちはまだ怯えていてなかなか眠れないようでしたが、ほむほむとまどまどが撫でてあげると、ようやく眠ってくれました。
ほむほむとまどまども、その夜はなかなか眠れませんでした。

次の日の朝、ほむほむが起きたとき、まだご主人は帰ってきていませんでした。

それでもほむほむはお掃除の仕事を始めます。

ご主人のことが心配で堪りませんでしたが、帰ってきたときに部屋が汚れていたら、きっとご主人は悲しみます。
なのでほむほむはいつも以上に頑張ってお掃除をしました。

夕方、ほむほむがお掃除を終えても、ご主人は帰ってきません。

ほむほむはおうちに戻って、まどまどとこどもたちと一緒に待ち続けることしかできません。

「ホミュホミュー」 「ミャドミャドー」 オナカ スイタヨー

こどもたちがお腹を空かせています。
昨日の晩ご飯から何も食べていません。
ほむほむとまどまども同じです。
ふたりは一緒に部屋の中を探しましたが、ほむほむたちの手の届くところには食べ物は見つかりませんでした。

「ホムゥー…」
「マドォー…」
ほむほむとまどまどはとても不安になりました。
このままずっと食べ物がなければ、こどもたちもほむほむもまどまどもお腹が減って死んでしまいます。

そのときです。
ガシャ!と大きな音を立てて、玄関のドアが開きました。

「ホムゥ!」 ゴシュジンサマ!

ほむほむは思わず叫んでいました。
でも、入ってきたのはご主人ではありません。

白くて長い服を着た人間です。でも昨日ご主人を連れて行った人とは違うようです。

その人はほむほむを冷たい目で見下ろしています。
「ほら、エサだぞ」
そう言いながら、ほむほむに向かって、ドサリと紙袋を投げてきました。
ほむほむは危うく下敷きになるところでした。
「ああ、面倒な仕事だな」
人間はそう呟くと、またドアをバタンと閉めて行ってしまいました。

「マドォー、ホムラチャーン」
まどまどが心配してしりもちを突いているほむほむに駆け寄ります。
「ホムホムゥ、マドカァー」
まどまどに無事なことを伝えて、一緒に紙袋の中を見てみます。
中には小さな粒がたくさん入っていました。
ほむほむは試しに一粒口に入れてみます。
「ホムホムゥ!」
どうやら食べ物のようです。
「マドマドォ!」
これで食べ物の心配はしばらくしなくて済みそうです。
こどもたちの分もおうちに持って帰って、一緒に食べることにしました。

「ホミャーホミャー!」 「ミャドミャドー!」
この食べ物は、ご主人が用意してくれるものと比べると、冷たくて良い香りも全然しなくて、あまりおいしいものではありせんでした。
でもお腹を空かせたこどもたちは喜んで食べてくれて、お腹がいっぱいになるとスヤスヤと眠り始めました。
ほむほむとまどまどもベッドに入ります。
不安でいっぱいでしたが、きっと明日はご主人が帰ってきてくれる、そう信じてほむほむは眠りました。

でも、ご主人は帰ってきませんでした。
次の日も、その次の日も、そのまた次の日も帰ってきません。

それでもほむほむは、一日も欠かさずにお掃除をします。
そうすれば、帰ってきたご主人はきっとほむほむをとっても褒めてくれるはずです。
今まで以上にたくさん撫でてくれるはずです。
ほむほむは一生懸命お掃除をします。



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