105:白蓮の騎士 ◆SSssRnAEXA[sage]
2012/02/09(木) 17:36:08.95 ID:q0fZFtiIO
「大切な人を失って、迷い込んだのはジャングル……はっきり言って狂ってる」
「……」
確かにそうだ、狂ってやがる
でも……
でも、さ
「……お前は会えなくなったわけじゃない、それだけで充分幸せじゃないのか?世の中には会いたくても会えない奴だっているんだぜ?」
私情が入った言葉だった
会いたくても会えない奴がいる、俺の父さんに姉さん
……それに、裕美と大河も、な
「……お前は本当にそう思うのか?大切な人が自分の事を忘れてるんだぞ?」
「確かに、忘れられる事は辛いよな……でも思い出なんていくらでも創れるじゃねぇか。お互い生きてりゃやり直す事は出来るんだ」
「ふっ……松嶋になにがわかる……」
嘲笑うように翔太がこちらを見る
確かにお前は辛い目に会っているのだろう
でも、俺は翔太に苛立ちを感じていた
最初から投げ出す生き方に……
「……翔太、知ってるか?中学まで俺は幼馴染が居たんだ」
「いきなり何の話だ」
「まぁいいから聞けって」
俺は強く翔太を睨んだ
「幼稚園からずっと一緒だった二人がいてな……そいつらとは親友だった」
ゆっくり空を見る
俺たちが居るジャングルは果てしなく不気味なのに、空は筆で書いたような青色だ
173Res/87.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。