35: ◆SSssRnAEXA[sage]
2012/01/09(月) 11:24:53.81 ID:fllG1Y+IO
公園には本当に何もなかった
人も居ないし道具もない
別に神秘的な物があるわけでもない
……まぁいいや、ベンチで一休みするか
丁度目の前にベンチがあったので腰を下ろす
「ふぃ〜……『私』を演じるのも疲れるぜ……」
誰もいないのをいい事に素の自分が出る
……ここ一週間は緊張の糸が張りっぱなしだった
慣れてきてから生活をなるべく楽しんでいるが、それでも本当の自分が出せない状況というのは苦だ
「おやおや、こんな公園に何をしに来たのですかな?」
「え?……あっ」
目の前には、何時の間にか老人がいた
なんか杖とか持っちゃって古風な爺さんだ
「そんなに構えんくてもよい、ワシにはお前が誰かよく知っとるからのぅ」
「……それって俺を知ってるってことか?」
「もちろんじゃ、松島ではないお前さんを知っとるよ」
……こいつ何者だ?
いきなり喋りかけて来たかと思ったら正体云々の話をして来やがって……厨二か?
「いいのぅ、可愛い娘が困っている顔は萌えるものじゃ」
なんだタダの変態爺さんか
んなわけないか
「……とりあえずアンタが何者か聞いてもいいか?」
「ワシか?ワシは単なる爺さんじゃよ」
爺さんは「ふぉっふぉっふぉっ」と愉快そうに笑った
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