69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage]
2012/01/23(月) 21:49:22.98 ID:4G8Iz0Xto
「……へ?」
俺は怪し気に笑った母を直視し続けた
こいつ本気でこんな事言っているのか?
「……なんてね、えへ☆」
母はいつもの無邪気な笑顔に戻る
しかし俺はその笑顔に和む事はなかった
いや、寧ろ敵対心の様なものさえ感じた
先ほどの怪し気な笑顔は何か意味がある
なければあんな束縛感はない筈だ
「いつもなら顔を赤らめるのに今日は赤らめないんだねー」
当たり前だ
今の俺は母を少なくともエキストラとは考えていない
恐らく何かを知っているはず
根拠はない
「……なぁ、ロリババア」
「……お母さんにロリババアはダメだよ?」
「演技はやめろ、面倒だ」
なぜか母が鍵なのがわかった
それは『私』としての知識でも経験でもない
それは俺の経験であり知識だった
「……はぁ、もう演劇は終わりかぁー。まっ、暇つぶしにはなったかなー」
母が不意に身体を洗う手を止める
「じゃあ、お別れだね。運が良かったらまた今度、ね?」
そう言った母は少し悲しそうな表情だった
「待てよ!お前は何者なんだよ!」
精一杯出した声
しかしその声は小さく掠れた声だった
……俺、どうなるんだ?死ぬのか?
何も解決せずに
何も知らずに
何も出来ずに
意識はすぐに遠のき闇へと包まれた
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