86:白蓮の騎士 ◆SSssRnAEXA[sage]
2012/02/03(金) 18:21:35.05 ID:4WkK7iKIO
「わしは……いや、俺も松嶋だからだよ」
「……は?」
こんなジジイが俺の親族?ありえない
だとすれば同性か?それだと質問の答えになっていない
……つまり
「松嶋信也……それが俺の名前だ」
そこには先程までのジジイはいなかった
「俺は60年後のお前だ。だからお前の事を知っている。な?筋が通るだろ?」
「通ってねぇよ……大体、なんで未来の俺がここにいるんだよ?おかしいじゃねぇか」
「……残念ながら、なんで俺がこの時代にいるのかは俺にもわからん。」
なんだそれ
それじゃあ証拠がないじゃないか
「証拠なんてないよ、だから言ったろ?信じるかは自由だって」
「人の心を読んでんじゃねぇよ」
「読んでなんかない、思い出してるだけだ。60年前の記憶を。永遠の7日間を。」
そう言ってジジイは笑った
その笑みは憎たらしく、嫌味な笑みだった
「後、数分でお前は消える。そして『私』としての7日間がまた始まる……微々たる違いがあれど、同じ事が、な」
「そして俺も消える……俺の人生は一続きじゃない。永遠に7日間をくり返すんだ」
ジジイが話している言葉に途中からノイズが混ざる
そして意識が掠れていくのがわかった
……俺は消えるのか?
そんな筈ない
そんな事はありえない
あってたまるか
薄れ行く視界の中で、母親の笑みが見えたような気がした
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