過去ログ - 魔王「異世界でネトゲしてくる」
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18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/01/07(土) 22:18:08.19 ID:g2OIaAUDO
「それにしてもあの箱形の絡繰り品には、妙齢の女子《おなご》が裸でおるものや、中には性交の最中を映し出すものもあったが……やたらと多かったな。
妙に写実的な女子もおれば、戯画的な女子もおったし……持ち主は余程好色だったのか。
それとも、そうせねば絡繰りに何らかの支障を来すのか……?」

都心にほど近いオフィス街。
高層建築物が森のように連なるそこを、魔王は白昼堂々練り歩いていた。

「まあそれはひとまず置いておくとして、この格好は慣れんな」

最初は外套やローブといった衣装、しかも華美な装飾の施されたものを着ていた。
しかしあまりに衆目が集まったので、周りの服装を参考にした。
といっても、薄手の白いワンピースだ。
着ていた服の一部を元に魔法で誂えたから、生地は上質。
フリルを控えめにあしらった。
これならどうだ、とばかりに胸を張り、歩いてみる。

「う、むぅぅ……。先程よりは幾らか減ったような、しかしまだちらちらと見られておるな……」

通りざまに一瞥していったサラリーマン風の男を凝視すると、彼は足早に立ち去っていった。
芳しくない成果。
はあ、と肩を落とす。
臀部まで届くふんわりとした銀の艶髪が揺らめき、陽の光を照り返して刹那煌めいた。
髪の色や碧眼が奇異に映っている、とはまだ思い至らない。
この近辺では見かけないな、とは感じているが。

「む、わらわとしたことが小事を前にして大事を忘れておった」

それよりも、ぴーしーやぱそこんと呼ばれている絡繰り品を見つけねば、と思い直す。
独力では情報収集もままならない。
聞き込みでもしようかと考えていると、

「お嬢ちゃん、ちょっといいかな」

警官が話しかけてきた。
無論、魔王は警察機構のことなど知る由もない。

「何じゃ、わらわに何ぞ用か」

「わ、わらわ?」

壮年の警官は面食らって「最近の子はそういうもんなのかな」と勝手に納得して、


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